テレビでサスペンスドラマなどを見ていると必ずと言っていいほど、家族や兄弟姉妹、親族との財産争いで、遺産分割がこじれ殺人事件まで起こしているシーンがありますが、ほんとうに相続とは争族なのです。 このように相続が親族間の争いに発展するのは、お金の多寡には関係なく、少しでもお金があれば、相続争いは起きる可能性があるのです。 本来なら、親が生きているうちに、子どもたちに死んだ後のお金の分配のことを話し合っておくべきであり、これをしてこなかった親のほうに問題があるように思われます。 理想を言えば、トラブルや争族バトルを避けるためには、家族や親戚との人間関係をふだんからうまく保っておけばいいのでしょうが、これがなかなか難しいようです。 ですから、いちばんいいのは遺言を残しておくことです。 ただし、遺言の内容が新たな争いの原因になることもありますので、とくに家族構成が複雑だったり、子どもたちの仲が悪いなど、家族間にトラブルがいろいろあるときには、ぜひとも公平な遺言にしておく必要があります。 世の中には遺言があったために、逆にあらたな争族の種を撒くことだってあります。 残された人は、「遺言を残してくれさえしていれば」と恨みがましく思うこともありますが、「なぜ、こんな遺言を」と、逆恨みするケースだってあります。 それでは相続の対象となる財産とはどういうものかといえば、現金、預貯金、不動産、株券など金目のものをはじめ、お金に換算できるものは全て含まれますが、一方、プラスの資産だけでなく、住宅ローンの残債やその他借金などのマイナスの資産も相続の対象になりますので、相続される方は気をつけましょう。 ただ、人はお金だけでは生きられないことも知っておきましょう。 金ほしや 地獄の沙汰も 金しだい さりとて金では行かれぬ 極楽の道 地獄ではお金が通用するといわれているのに、極楽だけはお金を積んでも中に入れてくれないようですね。 現世では、お金があれば、欲しいものは何でも手に入れることができるだけでなく、地位や名誉さえもお金で買えないことはないでしょう。 しかし、極楽の門だけは、ワイロが通用しないようです。 この門を通るために、あなたが生存中、自分自身の自由奔放な心や煩悩の炎をいかに制御して、他人や家族のためにどんなに尽くしてきたかということが大切であり、他人のためにどれだけ思いやりと愛情を注いできたかが、門を開く唯一の通行手形です。 要は、お金も確かに日常生活をしていくうえで、大切なことは申すまでもありませんが、ただし、人間は、「パンのみに生きるにあらず」といわれているように、人格を磨くことこそ、本来の人間の生れてきた意義ではないでしょうか。 |
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