おひとりさまが突然倒れてしまったような場合、本人は何も気がつかないのだから、いいのかもしれませんが、周囲の人が困ることになります。 なぜなら、本人がどうして欲しいのかが分からないため、どのように処置していいのか見当がつかないからです。 おひとりさまにとって遺言書を残すことは大切なことかもしれませんが、それ以上に、交通事故や病気などで倒れてしまったような場合、あるいは何らかの理由で自分の意思を相手に伝えられなくなったような場合、「自分をどうして欲しいか」ということではないでしょうか。 たとえば、認知症になった場合はどうするつもりなのか。老人施設に入る場合には、どんな施設を選択したいのか。生死をさまようような危篤状態に陥ったときは、延命治療をしてほしいのかどうか。万一の場合の連絡先はどこにして欲しいのか、などなど。 こうしたことを書いておく書類が、遺言書に対して「エンディングノート」と呼ばれるものです。 もちろん、遺言と異なり法的効力を有する性格の文書ではありませんが、存命中や死後の家族の負担を減らすことを目的としています。 「エンディングノート」に書くポイントは、自分が危篤状態とか自分で自分のことが認識できなくなったような場合に、延命治療をして欲しいのか、して欲しくないのか、ということです。 また、認知症になった場合には、どんな介護を受けたいのか、あるいはどんな施設に入りたいのか、なども書いておくことです。 最後のポイントは、連絡して欲しい人とか、子どもの連絡先なども記載しておく必要があるでしょう。 エンディングノートは、書店や文房具店でも購入できるし、インターネットからもダウンロードできます。特定の書式があるわけではありませんが、だいたいは次のような項目で構成されているので、市販のノートに自分なりに書いてもいいでしょう。 ◆ 病気になったときの延命措置を望むか望まないか ◆ 自身に介護が必要になった際に希望すること ◆ 財産・貴重品に関する情報 ◆ 葬儀に対する希望 ◆ 相続に対する考え方 ◆ プロフィール・自分史 ◆ 家系図 などがあります。 |
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