家族のいる人は、たいてい誰かがあとしまつをしてくれますが、おひとりさまの場合は、自分が「死んだときのあとしまつ」を考えておく必要があります。 「死に方」はたいてい病院とか自宅、あるいは旅先や路上などということが考えられますが、問題になるのは、自宅での「孤独死」ではないでしょうか。 最近の孤独死のニュースでは、死後、2ヶ月間発見されなかったとか、ひどいときには、白骨遺体になっていたというようなこともあるようです。 たしかに死ぬときは誰だってひとりですが、少なくとも当日には発見されるでしょう。でも、おひとりさまの場合は、訪ねてくる人もなく、発見されるまでに何ヶ月もかかるということがあります。せめて、死後、2、3日で発見されるようなシステムを自分で作っておく必要があります。 たいていのおひとりさまは、友人のネットワークを持っているでしょう。そうでないと、おひとりさまなどやっていけません。このネットワークをどううまく利用するかが「死に方」と「弔い方」にもかかわってきます。 ともだちネットワークのない人は、行政との関係を強めておきましょう。いまや「孤独死ゼロ」は地域社会の合言葉にまでなっているぐらいです。市区町村の高齢者に対する「見守り」や「配食」をはじめ、いろんな支援サービス・プログラムが用意されています。 地域の民生委員や市区町村役場のケースワーカーが、どこにどんなにおひとりさまの高齢者がいるかを、きめ細かくチェックしている地域も増えてきています。 日本の行政は、高齢者でも家族のある人には冷たいけれど、身寄りのない高齢者のおひとりさまには、さまざまなサービスを設けています。 市区町村役場の高齢者・福祉関係の窓口や、地域包括支援センターに連絡すれば、自分の住む地域にどんな支援サービスがあるかがわかります。 行政のサービスには限界がありますが、それでも利用できることはたくさんありますので、ともだちネットワークがある人も、行政の支援サービスの内容は知っておいて損はしないでしょう。 自分の生き方としておひとりさまを選択した人は、自分の人生哲学をしっかり持っていると思われますので、けっして孤独死などして、他人に迷惑だけはかけないようにしましょう。 それが、本当に美しい生き方の「おひとりさま」ではないでしょうか。 |
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