おひとりさまの心配は何と言っても、事故や怪我などよりも認知症ではないでしょうか。 確かに、40代や50代で心配する必要など、サラサラありませんが、自分を失うほど怖いものはありません。 自分への意思がなくなれば、自分を心配する必要もないからいいじゃないと言うかもしれませんが、せめて死に際ぐらいは自分を見失わずにあの世に行きたいものです。 哲学者であるデカルトは「我思う、ゆえに我あり」といいましたが、人間の存在価値は「自分が今ここに存在している」と認識できることですが、 その人間の存在価値の根本が脳から消え去ってしまうのですから、認知症は恐ろしいです。 もし、自分のことを理解してくれる家族がいれば、本人の気持ちはそれとなく理解できるでしょうが、家族のいないたったひとりの人は、どうしたら良いのか、非常に心配するのももっともです。 おひとりさまが、一番、考えておかなくてはならないのは、認知症になり始めたことを本人がいつ認識するかです。 最近は、病院で認知症のテストをしてくれるそうですが、それでも本人に自覚がなければ普通は行ったりしないものです。 家族がいれば小さな変化に気づいて、病院へも連れて行ってもらえますが、ひとり暮らしの人は、教えてくれる人が身近にいないことから、そのまま放置されることが多いのです。 とにかく、家族のいないおひとりさまの場合、認知症になるのも死ぬのも第三者の手を借りなければならないということを肝に銘じておく必要があります。 認知症になる確率は65歳以上で5パーセント程度であり、みんながなるわけではないので、過度の心配をする必要はなく、75歳ぐらいになって心配しても遅くはないでしょう。 そのときには、任意後見人を見つけておくのも手です。 任意後見人は、将来認知症になったときなどに備えて、生活や療養、財産管理などを自分に代わってやってくれる人を決めておく契約ですが、詳細については、弁護士に相談すると良いでしょう。 いずれにしても、わたしたちは遅かれ早かれ死ぬ運命にあるわけですから、あまり先のことを心配せずに、今日一日をいかに不安なく過ごし、そしておいしいものを好きなだけ食べ、やりたいことをやって、満足した生活を日々送ることです。 |
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